令和6年10月30日(水)31日(木)11月1日(金)の3日間、13時30分から14時40分(70分連続3回コース)小松市第一地区コミュニティセンターにて、小松能美保護区保護司会主催の「更生保護特別講座」を開催しました。
参加対象者は、保護司、更生保護女性会員、BBS会員です。
講師に、石川県小松警察署の生活安全課長、交通課長、刑事課長をお招きし下記の内容で、講義をしていただきました。
1日目 生活安全課「県内・管内の犯罪状況と傾向、事件から見える心理について」
2日目 交通課「交通事案における心理的な側面について」
3日目 刑事課「振込詐欺 、SNS詐欺、刑事事案について」
この講座を開催した目的は、犯罪は年々深化しており更生保護に係る保護司、更生保護女性会・BBS会の方々には、先手の学習が必要と考えます。地域で発生している犯罪等について現場での対応や取り締まりの現状、事件のウラに見える心理状態などを知ることにより、罪を犯した者の改善・更生を助ける上での知識を得ることができます。
初日は、「再犯防止措置・ストーカーDV・少年について」をテーマに、堀田生活安全課長にお話をいただきました。
堀田氏のユーモアあふれる自己紹介の後、現職が語る現況・思いなど、経験されたことをたくさん聞くことができました。
小松市での窃盗事件は、主に万引き、自転車の盗難などで、自転車に鍵をかけていないことが盗まれる原因の一つになっているようです。「自転車に鍵をかけることが大切!」とおっしゃっていました。
近年SNSを利用した特殊詐欺事件も発生しています。闇バイトなどは運営する側を取り締まる法律がないので、対策としてサイバーパトロールを強化されていることがわかりました。
少年犯罪に関しては、家庭環境、発達障害なども影響している可能性があることをお話しくださいました。小松市の補導の7割が深夜で、なぜか少年たちの集まる場所が決まってこの3か所!と説明してくださいました( ;∀;)
ストーカー犯罪は、依存性が強く繰り返し何回もやってしまう。同意したものに対しては治療(精神医療)を受けさせることができますが、石川県は精神医療に特化したものはなく、全国的にも少ないそうです。これからの課題の一つだと感じました。
最後に質疑応答の時間を設けていただき、丁寧にご回答をいただきました。
配布された啓発チラシに、小松警察署が、Xで情報発信されていることに驚きました。
「安心安全に関する情報を発信します! 犯罪発生情報、不審者情報、防犯対策情報、各種イベント情報、交通安全情報など」ぜひフォローをおねがいします!とありました(‘◇’)ゞ
2日目はパワーポイントを使い下記の内容で、時枝交通課長にわかりやすく講義をしていただきました。
① 交通事故発生状況について→安全確認義務違反 わき見運転、前方不注意など
② 交通死亡事故の特徴→幹線道路上の事故、65歳以上の高齢者、夜間、人対車両
③ 交通事故の責任について→刑事責任、行政責任(点数について)
④ 悪質運転の検挙状況→無免許、酒酔い(大きな代償)、酒気帯び
時枝氏は、「安全確認をしていれば事故はおこらなかった」と強くおっしゃっていました。
事故を起こすことによるあまりにも大きな代償に、受講していた私たちも他人事ではないと感じました。「初心忘るべからず」慣れほど怖いものはないと改めて思い知らされました。
3日目は、鳥越刑事課長に「身近に潜む犯罪の危険性」についてをテーマに、パワーポイントを使いお話をいただきました。
最初に、新たな反社会的勢力について説明をされました。
★准暴力団(半グレ)
★匿名流動型・犯罪グループ(トクリュウ)
上記のことから、深刻な特殊詐欺被害について具体的に教えていただきました。令和5年度中の全国の被害件数と被害額・石川県の被害状況などの説明を受け、人間の心理を突いた巧みな罠にかからぬよう、慎重になって相手のことを確認することが重要だとわかりました。
そして、SNS型投資・ロマンス詐欺についても説明をされ、SNS型ロマンス詐欺は、小松市でも被害がありました。男心につけこんだ詐欺で、手口として多いのは、先ずフェイスブック等からコンタクトをとり相手を信用させ、ラインでのやり取りに切り替えるパターンが多いとのことでした。まさに相手の心理を突いて長期間かけて振り込ませる犯罪。
最後に、薬物乱用者の実態と薬物の有害性を学びました。薬物の種類、薬物使用者を見分けるしぐさや服装、薬物を国内に持ち込もうとするものの手法など、普段知ることのできない情報を得ることが出来ました。
参加保護司 25名
更女会員 13名
一般参加 1名
小松警察署のみなさん、ありがとうございました!