令和7年7月4日(金)午後1時30分から、第75回社会を明るくする運動小松能美地区住民大会を開催しました。
本大会の目的は、今年も犯罪のない社会を願って、75回目となる社会を明るくする運動を展開し、いまだ能登半島大地震による県下の厳しい現状や、昨今の経済格差の拡大により若者が安易な特殊詐欺に関わる事件が広範囲に発生し、薬物に関係した事件の多発化等で社会全体に大きな不安を与えている現状を踏まえ、地域住民の力で安心安全な地域社会を築くことを願い開催しました。
主催は、社会を明るくする運動小松能美地区住民大会実施委員会(小松能美保護区保護司会 小松地区更生保護女性会 能美地区更生保護女性会 小松能美地区BBS会で構成)。石川県小松市團十郎芸術劇場うららで式典が行われ、司会は田中洋栄犯罪予防活動部会長、総理大臣メッセージ伝達、安宅住吉神社宮司の北村嘉章氏による記念講演が行われました。
式典では、当保護司会会長 和田愼司が開式の辞を述べ、石破内閣総理大臣のビデオメッセージを放映しました。そして犯罪予防活動部会の徳山知子が総理大臣のメッセージを読み上げ、3市町の市長 町長、市町議会議長にメッセージを手渡しました。
来賓として三角 元 金沢保護観察所長、井出敏朗 能美市長、田西秀司 川北副町長、田中大佐久 能美市議会議長、西田時雄 川北町議会議長、村井剛 小松市健康福祉部次長兼くらしあんしん相談センター長 、森直樹 能美市教育委員会管理局長、東誠 川北町教育委員会学校教育課長兼社会教育課長、竹田勇 小松警察署長にご臨席を賜りました。
式典が終了し、安宅住吉神社宮司の北村嘉章氏の記念講演が始まりました。
北村氏は平成15年7月から小松市教育委員会委員長を21年間務められ、教育のために尽力してこられました。その経験を活かし、「将来を見据えた学び」という演題でご講演をいただきました。
北村氏は石川県神社庁の庁長でもあり、講演冒頭で令和6年能登半島地震のことを語られ、被災地の現状や復興への想いを知ることが出来ました。いまも被災地に寄り添い、奥能登地域の神社の状況把握や復旧支援に尽力されています。
「祭りなくして能登の再興はなし」、祭り文化の継承・祭りの大切さが能登の復興につながると話されました。
北村氏は、神社の黒松の話をされました。箇条書きに書いていきます。
松は小さい時から育てるとよい松に育つ
人間も同じ
神社の木々に水を撒く
松は苔が生える環境が一番いい
自然とともに生きる
山が豊かになれば川がよくなる
社会がよくなれば人が良くなる
タブノキ 千年生きると例えられている常緑樹
今、一生懸命神社に植樹をしている
森を作る 水を撒く 土地が枯れてから撒いてもだめ
安宅の自然からいろいろなことが学べる
たくさんの動物もいる
たぬき、浜きつね、ハクビシン、カモシカ(水まきをしていたら1メートル先まで寄ってくる)等々
森の保護 地域の宝 世界の宝である
そして、これからの教育に必要な事について、宮大工を例に挙げ話をされました。
宮大工は生きた勉強をしている。中学校を卒業して若い頃から修行に励む。自分で考えて、柱をどうすべきか梁をどうすべきか、頭の中で構造計算ができている。親方の技を盗む。どうしてもわからなければ親方に聞く。これが生きた勉強ではないか。百年三百年先を見て神社を建築している。優先順位も自然と身についてくる。
北村氏は、不登校を減らしたい、将来自立できる子どもを増やしたい、社会はどういう人を必要としているのか、常にそういうことを考えて子どもたちの教育を行ってこられました。
「子どもたちにもっともっと経験をさせなければならない」
「点数よりもっと大切なことがある 人間としての人間力 そういうものが大切」
「乗り越える力 自ら考えて行動する力 」
最後に、先を見て色んな事を社会から学び、子どもも大人も生涯学び続けることが大切ではないか。経験することによって子どもたちの教育、思考能力、乗り越える力になる。
決して学校のための教育であってはならない。これが、社会を明るくすることに繋がっていくのではないかと語られました。
「将来を見据えた学び」北村氏の想いが伝わる講演でした。
講演終了後、小松地区更生保護女性会の中谷純子会長にご挨拶をいただき閉会となりました。
参加者 総勢 165 名
来賓 10 名 一般 54 名
小松地区更生保護女性会 20 名
能美地区更生保護女性会 48 名
小松能美地区BBS会 2 名
小松能美保護区保護司会 31 名